消費者のみなさまへ
食のはなし
10.12. 9
ホウレンソウ
ピンチに食べれば、パワーアップ!?
アニメの主人公「ポパイ」がピンチになると、ホウレンソウを食べてパワーアップする場面、記憶にある方も多いのではない でしょうか? そのイメージ通り、ホウレンソウはビタミンやミネラルたっぷりの栄養の宝庫。鉄分は、1回に食べる量で比較すると、牛レバーに匹敵するほどで、貧血予防におすすめです。カロテンも豊富で、免疫力アップに効果的。さらに、細胞の生産や成長を促す「葉酸」を多く含むことから、妊娠~授乳期の女性の注目も集めています。
おひたしやごまあえのような和食の定番から、パスタの具まで活躍の場は広く、なかでも「毎晩食べても飽きない」ことが名前の由来といわれる常夜鍋は、シンプルだからこそ、ホウレンソウのうま味が存分に味わえるおすすめの料理です。
独特のエグ味(あく)がありますが、ゆでることで抑えられます。また最近では、あくが少なく、生で食べられる「サラダホウレンソウ」も出回っています。
下ゆでするときは、根元から入れ、時間差をつけて、葉を沈めます。ゆで過ぎるとビタミンもおいしさも半減するので、短時間で引き上げ、水に取り、すぐ水気を搾ります。鍋料理などで、下ゆでせずにそのまま使う場合も、加熱し過ぎには注意です。
選ぶときは、葉が肉厚で、根元が太くて鮮やかなピンク色のものを選びましょう。ポリ袋に入れ、密閉はせずに口を折る程度にして、野菜室で保存を。また、ゆでたものを冷凍しておくのも便利です。切り分けて冷凍しておけば、料理にすぐ使えて重宝します。
ところで、ホウレンソウの旬は冬。通年出回っているので一見、同じに見えますが、「霜に当たると甘味が増す」といわれるように、寒い時期においしくなる上に、夏と比べてビタミンCが3倍も多くなります。これからの季節、たっぷり食べてパワーアップしましょう!
RECIPE
常夜鍋
調理時間 10分
■材料(2人分)
ホウレンソウ……………………1束(300g)
豚しゃぶしゃぶ用肉…………………200g
ショウガ………………………2かけ(20g)
A
水………………………………カップ3
酒………………………………カップ1
塩……………………………大さじ1/2
(好みで)ポン酢しょうゆ……………適量
(好みで)ショウガ、ネギなどの薬味…適量
■作り方(1人分310kcal)
(1)ホウレンソウはよく洗い、根元を除き、長さを2~3つに切ります。ショウガは薄切りにします。
(2)鍋にAとショウガを入れて煮立てます。豚肉、ホウレンソウを適量ずつ加え、あくを取ります。煮えたところから汁ごとすくって食べます。好みでポン酢しょうゆ、薬味を加えます。
ベターホームのお料理教室
撮影:大井一範
10.8.20
ブドウ
1粒何m? ブドウでエネルギー補給
世界中で広く栽培されている果物の一つ、ブドウ。有名なフランスやイタリアをはじめ、さまざまな国のワインがあることからもうかがえます。 皮の色によって「赤・緑・黒」系に分けられ、赤は「デラウエア」や「甲斐路」、黒は「巨峰」や「ピオーネ」、緑は「マスカット」などが有名ですが、ほかにもいろいろな種類があります。そのままでももちろんですが、コロっとしたかわいい形や、鮮やかな色を生かして、ゼリーやシロップ漬けなどもおすすめです。 ブドウは果物の中でも甘味が強く、ブドウ糖と果糖が主成分。体内ですぐエネルギーになるので、疲労回復に効果的です。なかでもブドウ糖は脳細胞のエネルギー源になるので、朝食のフルーツにぴったり。皮には、ポリフェノールの一種「アントシアニン」が多く含まれます。この成分にはアンチエージングや、視力機能の回復に効果があり、動脈硬化や心臓病の予防も期待できることから、注目が集まっています。皮ごと食べられる品種や、ブドウを丸ごとしぼって造られるワインやジュースなどから取ることができます。 ブドウの皮をよく見ると、白っぽい粉がついています。これは「ブルーム」というブドウから出ている物質で、表面を保護し水分の蒸発を防ぐ働きがあります。満遍なくついているのがおいしい証拠。鮮度を保つ役割もあるので、食べる直前に洗い流すのが鉄則です。ブドウの保存は、ビニール袋に入れ野菜室へ。日持ちしないので、なるべく早く食べましょう。 ところで、ブドウは房の上の方と下の方の実では、どちらが甘いかご存じですか? 答えは「上」。つるに近い房の肩の部分がより甘味が強いので、下から食べていくと最後までおいしく食べられます。ぜひお試しを!
[RECIPE]
ブドウの韓国風シロップ漬け
調理時間
10分
(冷やす時間を除く)
■材料(2人分)
ブドウ(巨峰など好みのもの)…………12粒
A
砂糖………………………………大さじ4
水…………………………………200ml
シナモンパウダー…………………少々
ショウガ………………………1かけ(10g)
レモン汁……………………………小さじ2
松の実…………………………………適量
■作り方(1人分 99kcal)
(1)ブドウは皮をむきます。ショウガはすりおろし、汁を取ります。
(2)Aと(1)のショウガ汁を小鍋に合わせて煮立て、砂糖が溶けたら火を止めます。レモン汁を加えて混ぜ、冷まします。(1)のブドウを加え、冷蔵庫で冷やします。
(3)器に(2)を盛り、松の実をのせます。
撮影:大井一範
10.4.15
グリーンピース
旬は主役で召し上がれ
鮮やかなグリーンと、コロコロとしたかわいらしい形で、料理に彩りを添えるグリーンピース。春から初夏にかけてが旬で、年中手に入る冷凍や缶詰とはひと味違う、ほっくりとした食感が楽しめます。グリーンピースを主役とした青豆ご飯などを作ると、旬の風味が存分に味わえます。
実はこのグリーンピース、さやごと食べるサヤエンドウや、スナップエンドウと同じ「エンドウマメ」の仲間。豆だけを食べる品種として開発され、タンパク質や食物繊維を多く含んだ栄養豊富な食材です。
さやに入ったままのものと、豆を取り出したものとが売られていますが、豆はさやから出すとかたくなるので、できればさや入りのものを選び、調理の直前に豆を取り出しましょう。さやの筋目に親指のつめを立てて、さやを左右に開き、豆を取り出します。
保存は、さやつきならばポリ袋に入れて野菜室に。2~3日以内で使ってください。むいてある豆ならば、その日のうちにゆでてしまいましょう。ゆでたものは、密閉容器で冷蔵すると1~2日保存でき、冷凍保存もできます。かたくなってきたら、再度さっとゆでると、ふっくらおいしく食べられます。
さやつきの形も愛らしく、はし置きや、お皿のモチーフに使われることも多い、魅力いっぱいのグリーンピース。春の食材と組み合わせて、季節の味を堪能してみては。
参考文献
『旬の食材 春・夏の野菜』(講談社)
『月刊ベターホーム 2008年5月号』(ベターホーム協会)
『からだにおいしい野菜の便利帳』(高橋書店)
[RECIPE]
新ジャガとグリーンピースのスープ煮
(調理時間 20分)
■材料(2人分)
新ジャガイモ……………………250g
(さやつき200g・正味100g)
ベーコン……………………………1枚
水………………………………カップ1
固形スープのもと………………1/2個
ローリエ……………………………1枚
塩…………………………………少々
こしょう……………………………少々
■作り方(1人分 175kcal)
(1)ジャガイモは皮をむき、大きいものは半分に切って水にさらします。グリーンピースは豆をさやから出します。ベーコンは1cm幅に切ります。
(2)鍋にジャガイモ、水を入れて火にかけます。沸騰したらグリーンピース、ベーコン、スープのもと、ローリエを入れ、ふたをして中火で約10分煮ます。
(3)塩、こしょうで味を調え、汁気がほぼなくなったら、火を止めます。
撮影:大井一範
ベターホームのお料理教室
10.1.13
納豆
健康維持に納豆のパワー
夕食の直後、食べ盛りの息子が冷蔵庫から納豆を取り出しました。そして食パンを出してトースターに入れ、焼いている間に納豆をかき回しています。こんがり焼けたトーストにいそいそとバターを塗り、糸引く納豆を載せてガブリ。納豆好きの彼にとって、何よりの「デザート」のようです。
納豆は日本が誇る、優れた発酵食品。大豆だけでも栄養豊富な上に、発酵で生まれた栄養素がバランス良く含まれているからです。
その一つはナットウキナーゼという納豆特有の酵素です。これは血液中にできる血栓を溶かし、血行を良くする働きがあるそうです。加齢とともに起こりやすい脳梗塞(こうそく)など、血行にかかわる病気の予防に役立つといわれています。
もう一つは納豆特有のネバネバです。これはグルタミン酸がつながったポリグルタミン酸に、フラクタンという物質が絡み合ったものです。ポリグルタミン酸には、カルシウムの吸収を高める働きがあり、骨を丈夫にするほか、美肌効果も期待できます。
そのほか大豆そのものに含まれる大豆サポニンの効用も見逃せません。大豆サポニンは脂肪の吸収を抑え、コレステロール値の上昇を防ぐので、動脈硬化の予防に役立つといわれます。また、大豆に含まれるビタミンB群は、疲労を回復させます。
このように栄養豊富な納豆には、アミラーゼなどの消化酵素も含まれているので消化も良く、子どもからお年寄りまで安心して食べられます。
ところで、ネバネバとにおいが苦手な人もいるでしょう。薬味をたっぷり使ったり、酢、大根おろし、海藻類と混ぜれば、違った食感で食べやすくなります。
参考文献
『野菜&果物図鑑』(新星出版社)
『クスリの食べ物』(西東社)
『新食品成分表〈2007〉』(一橋出版)
提供:ベターホームの料理教室
撮影:中里一暁
作り方(調理時間 10分)
09.12.16
ユズ
さわやかさのもとはクエン酸
ユズといえば、酸味と香りが思い浮かびます。一方、息子は「栄光の架橋」がヒットしたアーティストの「ゆず」を連想するそうです。どちらもさわやかさが身上です。 ユズの果汁には、クエン酸が豊富に含まれています。ユズのさわやかさのもとは、このクエン酸にあります。 クエン酸はレモンやミカンなどのかんきつ類に多く含まれている栄養素です。疲労回復などに大きな効果があります。 また、独特の酸味と香りで食物の消化吸収を助けるので、食欲のないときに取りたい果実です。 まず初夏になると、果皮をすりおろして香りづけに使う、青ユズが出回ります。そしてこれからが、果汁たっぷりの黄色いユズの季節となります。搾り汁の酸味と香りは熱を加えても消えにくいので、熱い鍋物におすすめです。 ユズは皮も調理に使えるので、ちょっぴり得した気分が味わえます。しかもユズの皮はビタミンCが豊富で、その含有量はブロッコリーやイチゴを上回るほど。ビタミンCは白血球の働きを高めて免疫力をアップさせるため、風邪の予防に役立つでしょう。 なお、刻むのは使う直前にします。ビタミンCが空気に触れて酸化するのを防ぐためです。
参考文献『野菜&果物図鑑』(新星出版社)
『クスリの食べ物』(西東社)
『新食品成分表〈2007〉』(一橋出版)
ユズのジャム
[Recipe]
■材料(出来上がりの量・カップ1と1/2)
黄ユズ……………………………2個(250~300g)
(皮の正味量は約120~140g)
砂糖………………………………………約80~90g
(ユズの皮の正味量の70%)
A
ユズの搾り汁+水……………………カップ3/4
提供:ベターホームの料理教室
撮影:大井一範
■作り方(調理時間 40分以内)

(2)(1)の皮を水に10分ほどさらした後、水気を切ります。たっぷりの水と一緒に鍋に入れて火にかけ、沸騰したら、ざるに取って水気を切ります。
(3)鍋に(2)を入れ、砂糖を加えます。さらにAを加えて火にかけます。沸騰したらあくを取り、弱火にして15~20分煮ます。
(4)木べらで鍋底に1の字を書き、鍋底が一瞬見えるくらいのとろみがついたら火を止めます。
(全量で415kcal)
09.8.21
シシトウ
「小さな体に大きな栄養」の夏野菜
「これって辛いの?」。いため物の中に入ったシシトウを見て、息子が恐る恐る聞いてきました。確かに形は赤トウガラシに似ていますが、辛くありません。シシトウはトウガラシの一種ですが、赤トウガラシのような辛味種ではなく、ピーマンと同じ甘味種なのです。ちなみに「シシ」とつくのは獅子面に似ているからだそうです。 栄養素はピーマンに似て、β─カロテンとビタミンCがとても豊富。β─カロテンは疲労回復に効果があるので、夏バテ解消にはもってこいです。また、動脈硬化の予防にもなるといわれています。このβ─カロテンは油と一緒に調理するとよく吸収されます。
一方、ビタミンCはメラニン色素の沈着を防ぎます。日焼けが気になる時期十分摂取しましょう。ビタミンCは熱に弱いといわれていますが、シシトウやピーマンの組織は強いので、熱を加えても葉物ほどはビタミンCが壊れません。そしてシシトウはピーマンより小さく、中の種も食べられる野菜です。そのままの形で調理できて、栄養を丸ごと取れるのも便利です。β─カロテンとビタミンCを効果的に取るためにも油でいためたり、揚げたりするといいでしょう。 もう一つ、食物繊維が多いのも特徴です。同じ仲間のピーマンと比べてもたっぷりと含まれています。食物繊維は便通を良くし、腸内のコレステロールを吸着して体外に排出させる働きがあります。 このように小さいながらも栄養たっぷりのシシトウ。料理の名脇役として、さまざまな料理に使ってみましょう。
参考文献『野菜&果物図鑑』(新星出版社) 『野菜の手帖』(講談社) 『クスリの食べ物』(西東社) 『新食品成分表〈2007〉』(一橋出版)
[Recipe]
シシトウの中華風あえ物
■材料(2人分)
シシトウ………………………10個(50g)
ミョウガ………………………1個(20g)
A
酢……………………………大さじ1
砂糖…………………………小さじ1/2
いりごま(白)…………………小さじ1
しょうゆ………………………小さじ2
ごま油………………………小さじ2
提供:ベターホームの料理教室
撮影:松島均
■作り方(調理時間 15分)
(1)シシトウはへたの先を切り落とし、斜め半分に切ります。ミョウガは千切りにし、水にさらしたら水気を切ります。Aを合わせます。
(2)耐熱皿にシシトウを並べてラップをし、電子レンジで1分30秒(500W)加熱します。熱いうちにAであえます。
(3)(2)の粗熱が取れたら、ミョウガを加えてあえます。10分くらい置いて味をなじませます。
(1人分34kcal)
09.5.12
サヤインゲン
リジンで血管も肌も健康に
「インゲンの筋、取って」。子どものころ、よく母に頼まれたものです。先の方をポキッと折って、そおっと筋を引いていき、反対側もスーッと取ります。成功すると、ちょっぴりうれしいお手伝い。筋を取ったサヤインゲンは、ごまあえ、シチュー、三色丼などになって食卓に上ります。
サヤインゲンは、インゲンマメになる前に取ったもので、緑黄色野菜と豆類の両方の性質を兼ね備えます。βーカロテンやカリウム、カルシウムなどを含んでおり、βーカロテンは体内でビタミンAに変わり、体の免疫力を高めるといわれています。風邪などを防ぐとされる大事な栄養素です。
そのほか、良質のタンパク質やアミノ酸も豊富です。サヤインゲンのアミノ酸は、リジンと呼ばれるもの。リジンは血管を丈夫にし、肌荒れを改善する効果もあるそうです。このリジンは体内で合成できないので、食物などから取るしかありません。
これらの栄養素を余すところなく取るには、サッとゆでるのがポイントです。短時間でゆでることで、ビタミンの損失を防ぐこ
とができます。 ちなみにサヤインゲンは、種まきから収穫までの期間が短く、1年に3回も取れるので「三度豆」の別名もあ
ります。各種の栄養素をバランス良く含んでいるサヤインゲンを、さまざまなメニューに「まめ」に取り入れたいものです。
参考文献
『野菜&果物図鑑』(新星出版社)
『クスリの食べ物』(西東社)
『新食品成分表〈2007〉』(一橋出版)
材料(2人分)
豚ひき肉…………………………………………………100g
サヤインゲン……………………………………………100g
春雨………………………………………………………20g
サラダ油………………………………………………大さじ1
A
ネギ……………………………………………………5cm
ショウガ………………………………………………小1かけ(5g)
B
水………………………………………………………150ml
スープのもと……………………………………………小さじ1/2
しょうゆ…………………………………………………大さじ1
酒………………………………………………………大さじ1/2
提供:ベターホームの料理教室
撮影:大井一範
■作り方(調理時間 18分)
(1)春雨を水で戻します。約5cm長さに切ります。
(2)サヤインゲンは筋を取り、両端を切り、長さを半分に切ります。
(3)Aはみじん切りにします。
(4)フライパン(大)に油を中火で熱し、(3)をいためます。香りが出てきたら
肉を加え、フライ返しで押さえるようにして焼きます。バラバラになったら
(2)を加えて軽くいためてからBを加えます。中 火で7~8分煮ます。
(5)最後に(1)を加えて2~3分煮て、汁気がほぼなくなったら火を止めます。
(1人分227kcal)
09.1.21
寒天
08.12.25
ミカン
08.12. 2
レンコン
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